フィガロの結婚
第4幕、第14場
スザンナとフィガロ
落ち着け、落ち着け、私の愛する大切な人よ
落ち着け、落ち着け、私の大切な愛よ
伯爵(こっそり、戻りながら)
彼女が見つからない、森中を回ろう
スザンナとフィガロ
あれは伯爵だ、声で分かる
伯爵(伯爵夫人が入っている東屋の方へ)
あー、スザンナ…聞こえないのか…口がきけないのか
スザンナ(フィガロへひそひそと)
凄い、凄い!気づかれていない!
フィガロ(スザンナへひそひそと)
誰?
スザンナ(フィガロへひそひそと)
奥様
フィガロ(スザンナへひそひそと)
奥様?
スザンナ(フィガロへひそひそと)
奥様
スザンナとフィガロ(ひそひそと)
喜劇を、私の大事な人よ、終わりにしましょう:
奇妙な愛人を慰めましょう
フィガロ(大きな声でスザンナの足下に跪き)
はい、奥様、あなたは私の最愛の人です
伯爵(こっそり)
私の花嫁だ!ああ、武器が無い!
フィガロ(跪いたままで)
私の心に安らぎを与えて下さい
スザンナ(声を変えて)
私はここにいます、望み通りにしましょう
伯爵(こっそり)
ああ、略奪者め!
スザンナとフィガロ
ああ、急いで、私の最愛の人よ
苦しみを喜びで報いるのです
(フィガロは立ち上がり、スザンナは右の東屋に向かう)
第4幕、最終場
伯爵(フィガロを捕らえて)
誰か、誰か!武器を、武器を!
(スザンナは東屋に入る)
フィガロ(過剰に恐れるふりをして)
旦那様!
伯爵
誰か、誰か、手伝え、手伝え!
フィガロ(過剰に恐れるふりをして)
絶望だ!
(火がついた松明を持ったアントニオ、バジリオ、バルトロ、ドン・クルジオ、そして召使いが駆けつける)
バジリオとドン・クルジオとアントニオとバルトロ
何が起こったのですか?
伯爵
極悪人だ!
私は欺かれた、私は名誉を汚された!
誰か一緒に、見てみろ
バジリオとドン・クルジオとアントニオとバルトロ(こっそり)
仰天した、茫然とした
これが本当だとは思えない
フィガロ
仰天しいてる、茫然としいてる:
ああ、なんたる光景、なんたる喜び!
伯爵
無駄な抵抗だ
出なさい、妻よ!
君たちの誠実さで
さあ賞金を手に入れろ
小姓!
(伯爵は出ようとしないケルビーノの腕を引っぱる。すると小姓に続いて、バルバリーナ、マルチェリーナ、そして顔にハンカチを置いて、伯爵の足に跪き、伯爵夫人の服を身に着けているスザンナが出る)
アントニオ
私の娘だ!
フィガロ
私の母親だ!
バジリオとドン・クルジオとアントニオとバルトロとフィガロ
奥様!
伯爵
策略は明らかだ
悪党はここだ
(一人一人、皆が跪く)
スザンナ
お許しを、お許しを!
伯爵
ダメだ、ダメだ、望むな!
フィガロ
お許しを、お許しを!
伯爵
ダメだ、ダメだ、与えられない!
一同
お許しを、お許しを!
伯爵(さらに強く)
ダメだ、ダメだ、ダメだ!
伯爵夫人(他の東屋から出て)
少なくとも私は彼らを許しましょう
伯爵とバジリオとドン・クルジオとアントニオとバルトロ
おお、天よ!幻!錯覚!夢!
信じられない!
伯爵(真剣に嘆願して)
妻よ、許してくれ
伯爵夫人
私はもっと素直じゃなきゃ
そう思うの
一同
ああ!皆がこうして喜んでいます
気まぐれな恋で常軌を逸した
苦悩のこの一日が
満ち足りた喜びの中で
孤独な愛を終わらせる
結婚する者らよ、友人らよ、踊りへ!遊びへ!
祝火に点火し
陽気なマーチを演奏し
みんな急いで祝おう